PROGRAM
プログラム
昨年11月に開催した「Internet Week 2024 ~つなげて、広げて、楽しもう~」
のプログラムの中から特に好評だったセッションをベースに、奈良をはじめとした地元の皆さまの関心や声も取り入れながら、2日間のプログラムとして再構成・アップデートして開催します。
インターネットの基盤技術からセキュリティに関する最新動向まで、さまざまな
トピックを深く掘り下げ、最新情報をキャッチアップできる内容となっています。
7月2日(水)
~ "つながる"を支える技術と運用、現場から学ぶ1日 ~
開会の挨拶
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時間
13:00 ~ 13:10
C11 基調講演:いま、ふたたびのアイデンティティへ。
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時間
13:10~ 13:55
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講演者
猪俣 敦夫(大阪大学D3センター教授 兼セキュアプラットフォームアーキテクチャ研究部門 教授、大阪大学最高情報セキュリティ責任者CISO)
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概要認証といえば知識、所有、生体、という3要素であることが前提である。このことからもID/パスワードだけではもはや安全とは言えない状況にあることはご承知の通りであろう。このことからもパスワードレスなどの認証そのもののあり方を再度問い直す時期にきている。
そこで本講演では、アイデンティティに着目し、2025大阪・関西万博や大阪大学での取り組みを事例として紹介し、認証そのものの今後のあり方について言及したい。
C12 デュアルスタック時代のAWSクラウド活用 – IPv6環境構築の勘所とベストプラクティス
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時間
14:00 ~ 14:45
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講演者
菊地 信明(アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 サービス&テクノロジー事業統括本部 ネットワークソリューション本部)
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概要IPv4からIPv6への移行期において、デュアルスタック環境の構築は避けて通れない課題です。本セッションでは、AWSクラウドを例に、効率的なアドレス設計から実装のポイント、運用上の注意点まで、実践的なノウハウを共有します。さらに、クラウドならではの柔軟な構成とスケーラビリティを活かした次世代ネットワークの実現方法を解説します。
C13 はじめてのデータセンター入門(ファシリティ編)
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時間
15:00 ~ 16:00
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講演者
水戸 和(株式会社アット東京 事業企画部 プロフェッショナル)
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概要
クラウドとオンプレミスが入り乱れる昨今、自社システムの維持と発展を目的にデータセンターのファシリティやサービスの利活用が注目されています。
はじめてデータセンターを借りる際、何に気をつければよいのか、どのようなシステムを考えればよいのか、どの立地に借りればよいのか、どのようなサービスを受ければよいのかなど考えなければならないことはさまざまです。ひとえにデータセンターと言っても、すべてが同じではなく事業者によって全く異なる性質を有しており、それらの違いを理解することがとても重要です。
本セッションでは、真に自分にあったデータセンターを選択するために必要な知識を、電気設備、空調設備、ラック等、データセンターのファシリティに関する知っているようで知らない基礎知識から、データセンター内にシステムを構築するうえで注意すべきポイント、さらにはちょっとマニアックな豆知識まで、幅広く解説していきます。
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対象者
- 社内情報システム管理者
- 初めてデータセンターを借りる人
- これからデータセンターを借りようと考えている人
- クラウドとオンプレミスのハイブリッドシステムを検討している人
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参考資料(IW2024より)・https://www.nic.ad.jp/ja/materials/iw/2024/proceedings/c5/
L11 初めてのAS運用
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時間
16:00 ~ 16:30
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講演者
生野 勇貴(BBIX株式会社)
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概要(提供:BBIX株式会社)
C14 Wi-Fi 6E/7 の最新動向 〜エンタープライズ無線 LAN の知ってほしいこと〜
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時間
16:40 ~ 17:20
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講演者
- 高橋 翔(シスコシステムズ合同会社)
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概要私たちの生活、教育現場、働く環境において Wi-Fi インフラは必要不可欠なものとなっています。たくさんの Wi-Fi 端末が、ビデオ会議やクラウドサービスを同時に利用するようになり、ただ繋がるだけでなく、高速通信も必要としています。そんな中、Wi-Fi 6E や Wi-Fi 7 といった新しい規格が広まりつつあります。 Wi-Fi 6E、Wi-Fi 7がどんな特徴を持っていて、使うメリットは何なのか、使うためには何が必要なのかなど、本セッションを通じて最新の Wi-Fi 規格への理解を深めていただき、ご自身の Wi-Fi 環境にお役立ていただければ幸いです。
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参考資料(IW2024より)・https://internetweek.jp/2024/archives/program/c1
C15 Team ShirankedoによるIWSC奈良での会場ネットワーク構築の取り組み
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時間
17:20 ~ 17:40
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講演者
Team Shirankedo
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概要昨年のNaniwaNOG2で発足したNOCチーム “Team Shirankedo”。 Team Shirankedoの次の舞台は、Internet Week ショーケース in 奈良。 今回新たに公募で関西圏から集まった学生メンバーを迎え、どのように会場ネットワークを提供したのか構成を具体的に説明するとともに、直面した課題やトラブル、そこから得られた貴重な経験、活動を通じて感じた楽しさや技術的な成長の実感の声も紹介します。
K1 懇親会
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時間
18:30 ~ 20:00
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概要
参加費: 5,000円(クレジットカード事前決済)
会場: カフェ エトランジェ・ナラッド
(住所:奈良市上三条町23-4 奈良市観光センター「ナラニクル」内)
イベント初日の夕刻に、ささやかな懇親会の場をご用意いたしました。 普段、ネットを通じてのみの知り合いの顔を確認できたり、仕事だけでは知り合えないような方々と日頃の疑問や困っていることなどを話しあえるような場です。講演者も多数参加しますので、講演では聞くことのできなかった話が生で聞けたり、質問できる貴重な機会です。 奈良のInternetをもっと面白くする新たな出会いが生まれるように、主催者一同、皆様の参加をお待ちしております。
7月3日(木)
~ DNSからマルウェア、フィッシングまで──防御と対処の最前線 ~
C21 サイバー攻撃2024
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時間
10:30 ~ 12:00
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講演者
- 森 好樹(NICT)
- 須藤 年章(NTTコミュニケーションズ株式会社)
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概要このセッションでは、インターネット上で観測可能なサイバー攻撃を、NICTERによるパケット観測、C2サーバの分析の視点から解説します。 これらの観測情報を通じて、攻撃者の行動を理解し、対策につなげるための情報を提供します。
10:30 ~ 11:15
実録 NICTER ドキュメント!IoT機器のマルウェア感染の実態とその対策
講演者
森 好樹(NICT)11:15 ~ 12:00
大規模フロー分析によるC2サーバー検出とその対策について
DDoSを始めさまざまなサイバー攻撃の発生源となっているボットネットへの対策の一つとして、機械学習を用いたトラフィック分析によるアプローチとISP連携によるC&Cサーバの早期発見、攻撃の未然防止・被害極小化の実現を目指す調査分析からみえてくるボットネットの実態と、その対策に向けての検討状況について紹介します。講演者
須藤 年章(NTTコミュニケーションズ株式会社) -
対象者
- 組織のセキュリティ担当者
- セキュリティに興味のある方
- インターネットの動向に興味のある方
L21 ちょうどいいDNSの設定と運用のために必要なことを考える
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時間
13:00 ~ 13:30
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講演者
森下 泰宏(JPRS(株式会社日本レジストリサービス)技術広報担当・技術研修センター)
熊谷 維魅(JPRS(株式会社日本レジストリサービス)システム部・技術研修センター) -
概要(提供:株式会社日本レジストリサービス)
DNSの特徴の一つとして、プロトコル仕様におけるさまざまな上限値が厳密に規定されておらず、実装・運用における取り扱いが各ソフトウェア・システムの実装者・運用者の裁量・判断に任されていることが挙げられます。このことはNXNSAttack・tsuNAME・KeyTrapなど、DNSに関するさまざまな脆弱性の原因となっています。 本セミナーではこれに着目し、DNSのプロトコル・実装・運用における上限値の現状と、適切な上限値が設定されていないことが要因となった脆弱性の事例を紹介・考察すると共に、そうした状況に適切に対応でき、安定・柔軟で限界を超えない「ちょうどいいDNS」を実現するために必要な項目について考えます。 ※本セミナーはInternet Week 2024ランチタイムセミナーのアップデート版です。■ 講演者略歴
森下 泰宏(株式会社日本レジストリサービス 技術広報担当・技術研修センター)
1988年 独立系SIerに就職後、JUNETゲートウェイの管理運用、社内ネットワークの構築・運用に従事。 1990年~ WIDEメンバーとして、日本のインターネット構築に当初から参画。 1993年 ~ 1997年 東京理科大学情報処理センターにて、キャンパスネットワークの構築、教育用システムの構築・運用に従事。 1998年 ~ 2001年 JPNICにて、JP DNS・レジストリシステムの構築・運用業務に従事。 2001年 ~ 2006年 JPRS設立に伴い転籍。DNSおよび関連技術の調査・研究、IETFでの標準化活動に従事。 2007年~ JPRS技術広報担当として、ドメイン名・DNS・サーバ証明書に関するプロモーション活動全般を担当(現職)。 2021年~ 同社技術研修センター主任講師として、教育・研修を通じた社内外の人材育成を担当(兼務・現職)。 熊谷 維魅
2023年~2024年 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)入社。技術研修センターに配属。 2024年~ 1年間の技術研修を経て、システム部に配属。オフィスネットワークの構築・メンテナンス、外部イベントの講演、大学でのDNSに関する講座・ハンズオンの講師などに従事(現職)。 2025年~ 同社技術研修センター講師として、DNSやLinuxに関する社内研修の企画・講師を担当(兼務・現職)。
C22 フルサービスリゾルバにおけるDNSブロッキング・フィルタリングの法的解釈と実施状況
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時間
13:35 ~ 14:15
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講演者
- 末松 慶文(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)
- 山口 崇徳
- 其田 学(株式会社インターネットイニシアティブ)
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概要フルサービスリゾルバでのDNSクエリの遮断・改ざんは通信の秘密の侵害と解釈されており、それを行うDNSブロッキング・フィルタリングは、法的な整理・解釈に基づき実施されている。 本セッションでは、実際にISPのフルサービスリゾルバで行われている、児童ポルノブロッキング、C&CサーバのDNSフィルタリングに関して、法的な整理・解釈とそれに基づいた実施内容について解説し、これらをどのように運用・実施しているのか。また現状、何を実施していない・できないのかを解説する。
C23 ドメイン名の登録や維持管理に潜むリスクと考えておくべきこと
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時間
14:15 ~ 14:30
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講演者
是枝 祐(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)
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概要ドメイン名は、IPアドレスに紐づくただの文字列ではなく、Webサイトやプラットフォームに込められた、思いやブランドイメージを表す大切な概念になってきました。サイトを構築する際には、どのようなドメイン名を登録するかは重要な検討事項の一つです。
しかしながら、ドメイン名の登録に関しては多くの時間を割いて検討される一方で、そのライフサイクルや維持管理についてはあまり考慮されていないのが現状です。
このセッションでは、ドメイン名を巡るトラブルを例に挙げ、それが起こる背景や登録や運用管理において避けた方がよい事例などをご紹介します。 -
対象者
- ドメイン名の管理者
- Webサイトの構築
- 提案をする様々な方々
L22 続・ハクティビストによるDDoS攻撃の“ほんとのところ”
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時間
14:45 ~ 15:15
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講演者
神田 敦(NTTコミュニケーションズ株式会社)
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概要(提供:NTTコミュニケーションズ株式会社)
地政学的な緊張の高まりを背景に、ハクティビストが関係したと見られるDDoS攻撃がここ数年で世界的に急増しています。 日本も決して例外ではなく、日本国内においてもハクティビストとの関連が疑われるDDoS攻撃が多数報告されています。
実際、彼らはどのようにDDoS攻撃を行っているのでしょうか?そもそも彼らは本当に攻撃を行っているのでしょうか? 攻撃を受けたら何ができるのでしょうか?
今回はInternet Week 2024で紹介したDDoS攻撃事例をさらに掘り下げてハクティビストの活動実態について解説します。
C24 フィッシングの現状と対策および対応の最新動向
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時間
15:15 ~ 16:00
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講演者
平塚 伸世(フィッシング対策協議会 / JPCERT/CC)
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概要増加し続けるフィッシング被害、2024年7月には過去最高の約18万件の報告が寄せられました。また誘導や不正利用の手口も次々と変化しており、対策と回避のいたちごっこが続いています。
誰かが、どこかが、単独で頑張っていても状況を改善することは難しく、さまざまな立場の人々が協力しあい、対応する必要があります。 本プログラムでは、- フィッシングの最新動向
- 事業者が行うべき対策
- フィッシング対応(テイクダウン等)への取り組み
- いつか犯人を捕まえるために必要なこと
- みなさまにもできること について、お話したいと思います。
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対象者
- フィッシングの最新情報に興味のあるかた
- フィッシング対策に関わるご担当者
- フィッシング対応に関わるご担当者
- フィッシング被害抑制のための活動にご興味があるかた
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参考資料(IW2024より)・https://internetweek.jp/2024/archives/program/c9
C25 最速低コストなテイクダウンリクエスト送受の最新動向
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時間
16:15 ~ 17:15
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講演者
山下 健一(さくらインターネット株式会社)
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概要SPAM, フィッシング、不正アクセス、DDoS, あるいは誹謗中傷、権利を侵害する、違法な、詐欺のコンテンツ。
インターネットはもはや誰もが異常(abuse)を目にする場所です。秩序を保つためには、異常に相応するだけの「止めて!」つまりテイクダウンリクエストを、素早く、大量に、送り、受ける仕組みが必要です。
この必要に対し2024年現在どの程度、実践に耐える技術的な整理がされているか、リクエストを送る側と受ける側それぞれがどのくらいまで試行や整理が進んでいるか、今、どのくらいまでできているか、先進事例と実装法を紹介します。 -
対象者
- テイクダウンや削除の要請を、送りたいと考えている、送っている立場の方
- テイクダウンや削除の要請を、受ける立場(abuse窓口の担当者)の方
- サイバー攻撃やオンラインハラスメント等のインターネットの課題に興味のある方
- クロージングにむけたリクエストとレスポンスのプロセスに興味のある方
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紹介動画(IW2024より)
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紹介記事(IW2024より)
https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/events/2024/10/04/1968217205/
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参考資料(IW2024より)・https://www.nic.ad.jp/ja/materials/iw/2024/proceedings/c11/
閉会の挨拶
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時間
17:30 ~ 17:40